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(連載2)日本に本格的物価高はやってくるか?

 日本だけが物価が安定して安いということはあり得なかったのです。ところが価格センシティブな日本の消費者に対して日本に進出する外国企業は日本向け価格を他国より安めに設定せざるを得なかったのです。デザイナーズブランドからマクドナルドまで日本の価格はあり得ないほど安いのです。例えばビックマックは日本なら500円程度ですが、アメリカなら6.12㌦なので950円以上です。スタバのラテは日本では500円程度ですがアメリカでは5.3㌦、840円です。

 この価格水準の違いの要素は2つあり、1つが人件費の差、もう1つが為替です。日本なら人件費は時給1300円程度かと思いますが、アメリカではその2-2.5倍になります。もちろん、為替が160円で計算した場合なのでこれがもう少し円高になれば計算上の差は縮まるかもしれませんが。いずれにせよ、国際間の価格差はグローバル経済が進む社会において日本だけの独自の価格は存在しないはずで今後物価の上昇を招くのは確実であります。

 物価上昇に対抗するためには現時点では金利の引き上げしかなく、私の予想は6月の日銀の政策決定会合では金利引き上げを断行するであろうとみています。そして年内にもう一度やらざるを得ないほどになるとみています。日本経済の体力を測るという点では物価高と金利高でもさらに企業が利益を上げ、賃金を引き上げ続けることができるかが勝負になってきます。私の予想はできる、とみています。ただし、あぶり出される人や会社が相当出ることも見込む必要があります。つまり社会の二分化は避けられないとみています。以前から申し上げているK字型経済です。

 その場合、下についてしまった労働者は外国人労働者との勝負になるのでしょうが、私がカナダやアメリカで見たこと、及び欧州などから聞こえてくる状況を鑑みると日本人は外国人労働者と勝負をせず、それを避けようとします。すると社会的にきついけれど必要な仕事、例えば農水林業、畜産といった目立たない分野とか清掃業など社会の下支えの業務に就く人が多くなるかもしれません。今、警官になる人が激減しているそうですが、自衛官、消防士など社会的要請度の高い業務も人気になるかもしれません。株が高けりゃ不動産も高くなるし、物価も上がる、これはやむを得ないのです。ただし、80年代バブルを嫌と言うほど味わった者としてはもうあの時のような失敗はしてくれるなよな、と思います。(おわり)
 

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