
中国の感染の波は「終息に近い」と当局 WHOは世界的な警戒解除は「まだ先」
中国の保健当局は、国内での現在の新型コロナウイルスの感染流行が「終息に近づいている」との見解を示した。一方、世界保健機関(WHO)は、世界的な警戒解除はまだ当分先だとしている。
中国は昨年12月にしてから、各地の市や町で感染が急増した。先週の春節(旧正月)の休暇期間中は数億人が家族のもとへと移動するため、感染が再び急拡大すると懸念されていた。
しかし、中国の疾病予防管理センター(CDC)は、新型ウイルスの重症患者や死者が減少傾向にあるとする報告書を公表した。
それによると、病院から報告された1日あたりの死者は、ピークだった1月4日の4300人から、同23日には896人に急減した。1週間あたりの死者も、同13~19日の1万2658人から、翌週には6364人に半減した。
発熱外来の受診率も1月中に90%以上、入院率は同85%以上、それぞれ減少したという。
報告書はまた、春節の休暇中に「明らかなリバウンドはなかった」と説明。「新たな変異株は発見されておらず、国内の現在の流行は終息に近づいている」との見方を示した。
中国による感染報告は以前から疑問視されてきた。しかし専門家らは、今回報告された減少について、感染の大きな波の終息予測とタイミングが一致するとしている。
感染症専門家のシュ・リヤン氏は、「今回の死者の減少は、中国の規制緩和後の起きた最初の大流行が弱まった後に起きているもので、理解できる。新型ウイルスの大規模流行を経験したほぼすべての国で、同様の現象が見られてきた」とBBCに話した。
「春節の祝祭がきっかけで再び感染が急増するのか、まもなく分かる。ただ、昨年12月や今年1月前半の状況に匹敵することはないだろう」
中国の著名な伝染病学者で、CDCトップを務めた曽光氏は今月、春節の時期に農村部で感染者が急増すると警告していた。
BBCは、農村部で新型ウイルス関連の死者が相当数に上る証拠を確認している。ウイルスが、大都市から高齢者の多い地方へと広がったとみられる。
しかしCDCは、春節明けの感染急増は、直ちにはみられないとした。
今月22~27日の春節の時期には、全国で2億2600万人が移動したと推定されている。これは、多くの地域で規制が実施されていた昨年と比べ、70%の増加となる。
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中国では、ゼロコロナ政策を撤廃したことで、新型ウイルスの感染者と死者が急増。一部の専門家は、数週間のうちに国民の大半が感染したと推定している。
北京大学は、1月11日時点で約9億人が感染したとした。このころ、病院や火葬場が混雑し対応し切れていないとの報告が相次いだ。
しかし、中国当局は当初、新型ウイルスによる死亡の定義を狭め、12月7日にゼロコロナ政策を転換して以降の死者は7人だけだとしていた。
その後、基礎疾患による死亡も新型ウイルス関連の死者に含めるよう変更。国家衛生健康委員会は、12月8日~1月12日の死者が。
中国の新型ウイルス関連の公式データは、大幅に少なく発表されていると考えられている。当局は先月、1日あたりの感染者数の発表をやめた。
中国政府は、「法律に従い、タイムリーかつオープンで透明性のある方法で」データを公表していると説明している。
こうしたなか、WHOは新型ウイルスのパンデミックについて、なお世界的な緊急課題だと説明。3年前に宣言した最高レベルの警戒を解除するには早すぎるとの見解を示した。
WHOによると、1週間あたりの死亡率はここ数週間上昇しており、直近8週間の死者は世界で17万人以上報告されているという。また、観察体制の不備により、変異株の追跡が一段と困難になっているという。
ただ、1年前のオミクロン株の流行のピーク時よりは、世界の状況は改善しているという。


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