「貿易立国」の韓国は如何に動くのか
これに対して、韓国半導体業界では、「本年下半期には半導体価格が回復すると見ているが、減産が本格化しており、量的拡大効果は大きくないのではないか。今のところ市況回復時期を見通すのは困難である」との見方を示唆しており、自動車がトップに立つ可能性を否定はしていません。一方、地域的に見ると、本年4月の対米輸出は自動車、一般機械、家電の好調に支えられ91億8,000万米ドルを記録、4月としては歴代2位も記録しました。一方、対中輸出は前年対比26.5%減の95億2,000万米ドルとなり、対米輸出、対中輸出はほぼ同水準になっています。2003年1月以来20年間、韓国の最大輸出国であった中国本土から、再び、米国が韓国にとっての最大輸出国になるかもしれないと言うことであります。こうしたことが、韓国の姿勢にも影響を与えるかもしれません。
14カ月連続の貿易赤字を出したものの、赤字規模が縮小したことは韓国にとってはもちろん好材料的であります。韓国の貿易赤字は本年1月の125億米ドルから2月と3月にはそれぞれ53億米ドル、46億米ドルに縮小し、4月には26億米ドルにまで減少しました。月間貿易赤字額が20億米ドル台となるのは昨年6月以来でありますが、貿易赤字拡大の原因となってきた、国際エネルギー価格が安定した結果とも言えます。即ち、4月の品目別エネルギー輸入額は、原油(30.1%減)、ガス(15.5%減)?石炭(21.1%減)となっており、エネルギー輸入は全体で25.8%減の109億米ドルとなった点が大きな背景でありましょう。この為、輸入全体も10%以上減少し、韓国の貿易収支は改善したと言えましょう。但し、エネルギー輸入は依然として過去10年間の平均に比べると19億米ドル多いと見られています。一方、エネルギーを除いた輸入額も半導体(16.0%減)、鉄鋼(12.8%減)など中間財を中心に9.2%減少しました。
今後を予測すると、先ず、輸出の見通しは依然として不透明と言わざるを得ません。半導体、ディスプレーなどIT製品をはじめ、石油製品、石油化学、鉄鋼など15大輸出品目のうち自動車、船舶、一般機械を除く12品目で輸出はまだまだ不冴えであります。地域別でも欧州連合(EU)、中東向け輸出がそれぞれ増加傾向にはありますが、中国本土、東南アジア諸国連合(アセアン)向けはそれこそ不透明なままです。輸入もこれ以上、減少していくのかについては不透明であります。中国本土経済がゼロコロナ政策を解除、マーケットをオープンしたことで中国本土国内消費は回復しているようでありますが、現地企業はまだ以前の体力を回復出来ずにいると見られ、韓国の対中輸出が盛り返すかも不透明です。果たして、「貿易立国」の韓国が如何に動いてくるのか、引き続き、フォローしたいと思います。


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