大川原化工機の冤罪事件、捜査幹部が遺族に直接謝罪

横浜市の「大川原化工機」をめぐる冤罪(えんざい)事件で、勾留中にがんが見つかり無実が明らかになる前に亡くなった元顧問の遺族に対し、日本の警察と検察幹部が25日、直接謝罪した。横浜市内の墓前を訪れ、頭を下げ、花を供えた。

大川原化工機の社長など3人は2020年3月、同社が製造する噴霧乾燥機について、輸出規制があるにもかかわらず無許可で輸出したとして、外国為替及び外国貿易法違反などの疑いで逮捕され、起訴された。しかし後に起訴は取り下げられ、違法捜査と認定された。

起訴された元顧問の相嶋静夫さんは勾留中にがんが見つかったものの、保釈が認められず、2021年2月に進行胃がんのため72歳で亡くなった。東京地検が起訴を取り下げたのは、公判直前の2021年7月だった。

25日には横浜市内の墓前で、遺族が見守る中、警視庁と東京地方検察庁、最高検察庁の幹部が手を合わせて頭を下げた。

東京地検の市川宏次席検事は、「違法な勾留請求、公訴提起で重大な人権侵害を生じさせ、保釈請求に対する不当な対応で相嶋様の治療の機会を損失させてしまい、誠に申し訳ありませんでした」と頭を下げた。

しかし、相嶋さんの妻は、謝罪は受け入れるものの起訴に関与した者たちを許すことはできないと述べた。

相嶋氏は8回にわたり保釈を請求したが、すべて却下された。

大川原化工機は2021年9月、損害賠償を求めて東京地裁に提訴。同地裁と二審の東京高裁は共に、警察・検察による捜査の違法性を認めた。賠償を命じられた国と東京都は、2025年6月11日の期限までに上告せず、これによって国と都に1億6600万円余りの賠償を命じる高裁判決が確定した。

捜査当局は、大川原化工機による噴霧乾燥機の輸出を問題視した。機械は液体を霧状にして乾燥させて粉状にするもので、軍事転用が可能なため、輸出許可が必要となる場合もある。しかし同社は、自分たちの製品は輸出規制の対象ではないと一貫して主張していた。

警視庁と警察庁、最高検察庁は今月7日、捜査や保釈に関する問題点をまとめた検証結果を発表した。しかし、なぜ違法捜査が行われたのかなど真相の特定にはいたらず、処分も軽すぎると、大川原化工機側は批判している。

(英語記事 Japanese police apologise at grave of wrongfully accused man

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