• HOME
  • 投稿
  • (連載2)ネタニヤフ首相は振り上げた拳を下ろせるのか?

(連載2)ネタニヤフ首相は振り上げた拳を下ろせるのか?

 ではネタニヤフ氏はトランプ氏の懇願にYESと言えるのでしょうか?まず、ハマスが諸条件を全部飲むか、これが不明です。特に難関とされるのがハマスに武器を置け(非武装化)要求をしている点ですが、理由はそれを飲めばハマスは存在意義を失うのも同然とされるからです。事実、この点については現時点でハマスからは何ら明確なスタンスは示されていません。

 次にイスラエルはアメリカの言うなりになるでしょうか?ここでいうイスラエルとはネタニヤフ首相というよりイスラエル内の極右政党がしぶしぶでも同意するか、であります。ネタニヤフ首相がもしも極右の反対がある中でハマスとの紛争終結の合意をすれば連立政権は崩壊の危機となり、ネタニヤフ氏は下野する可能性があります。(事実、同国内世論調査でネタニヤフ氏が辞任すべきとする人は7割もいるのです。)その時、ネタニヤフ氏を待ちまえるのは過去の汚職による有罪、収監であります。

 まとめるとガザ紛争の終結に向けた同床異夢とは
 トランプ氏:ノーベル平和賞が欲しい
 ネタニヤフ氏:収監されるぐらいなら何が何でも首相の座にかじりつく
 イスラエル極右派:祖国防衛のために完璧なまでの防衛策と最大級の攻勢を継続すべき
 ハマス:自らの存在は否定したくない
 ガザ地区の隣のエジプト:ガザ難民がエジプトに流れてきて欲しくない

 ではないかと思います。これが真の和平と言うには苦しいものがあります。この複雑な連立方程式をこの1週間で解けるのか、公開されている情報だけを見る限り、私にはYESとは言い切れないのであります。

 特にイスラエルの場合、敵はハマスだけではないのです。とすればネタニヤフ氏が取れるもう一つのアイディアはハマスとはトランプ氏の顔を立てて合意するも、他の敵に様々な難癖をつけて戦争状態を維持することで極右政党と協力関係を維持することはあり得るかもしれません。それは言うまでもなくネタニヤフ氏と極右政党の自己都合であって、既に世界を敵に回している中でより厳しいイスラエル非難が起きることになります。一番恐ろしいのはネタニヤフ氏が破れかぶれで無茶な外交政策を推進し、自らを絶対的ヒーローに仕立て上げるべく行動に出ることでしょうか?私が見る限り、ネタニヤフ氏はもはや立ち止まるという選択肢はないように見えます。行きつくところまで行き、いつか自爆する、そんな気がします。今日のお題の答えは「振り上げた拳は下ろせない」それが私の感じるところです、これから1-2週間は外交とイスラエル内政の極めて重要な攻防戦となりそうです。(おわり)

関連の記事

  1. この記事へのコメントはありません。