世界の大変化の可能性!

【元朝日新聞記者・ジャーナリスト佐藤章】

福島原発処理水の海洋放出により、中国では日本からの水産物を買わないことがあった。台湾も同じことをやっているが、台湾政府と日本政府は緊密な関係を持っているので、台湾政府は国際原子力機関(IAEA)が出した「国際安全基準を満たしている」という結論を尊重し、今以上には厳しくしないという姿勢を示す。しかし、台湾の店では、日本からの魚と台湾の魚が分けて販売されていることがある。そして、台北市ではデモが起きている。海洋放出を反対している市民団体はボードや横断幕を掲げて、海洋放出の停止を求めるデモをしている。それに対し、日本はクールに対応しなければいけない。


 そういうことを背景に、台湾の総統選いよいよ始まる。国民党と民進党はかわるがわるやてっきたが、蔡英文政権の副総統をやっている頼清徳あるいは野党の国民党侯友誼は次の総統になる。民進党がさらに選ばれば、中国との関係が緊張になる。習近平は12月31日にテレビ演説を行い、台湾問題について発言し、「中国と台湾の統一が必然で、祖国統一も歴史的必然である」と強調した。中国国営の新華社通信が公表した公式の英語訳では、「中国は必ず統一される」という話があり、中国語の本文と比べれば、英訳の表現が少し強い。軍事的オプションがあるということは毎回言うが、今回は軍事的な選択あるいは軍事的脅威を言及しなかった。これは今回の選挙に対し、国民党を選んでほしいというメッセージを伝えている。


 今回の台湾総統選挙は台湾において大きい選挙であり、中国にとっても、習近平が特別発言するぐらい非常に注目されている。1月13日になる前に、中国とうまくやりたい国民党あるいは独立独歩路線を進みたい民進党、どっち当選するまだ分からない。台湾の総統選挙は世界中の選挙イヤーで第一注目される選挙である。そして、1月15日アメリカ大統領選挙の予備選がアイオワ州で始まる。今年は選挙によって世界情勢が変わってくる可能性がある。

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