米のアフガン撤退後の世界情勢
16日から2日間の日程で、タジキスタンの首都ドゥシャンベで、中国やロシア、中央アジア諸国などが加盟する上海協力機構が首脳会議を開く。日本の報道では、この会議で中ロが、アフガン問題で結束を図るとしきりに強調している。しかし、この機構には2017年にインドとパキスタンも加盟している。ちなみにアフガンはオブザーバーとして参加している。インドは中国、パキスタンと領有権をめぐり衝突が続いている、物事はそう簡単ではないのだ。
この件で、米の識者と会話した内容を少しぼかして参考までにお知らせする。今、米が「自由で開かれたインド太平洋」の旗印のもと、中国包囲網を巡らせつつある中、アフガニスタンの中国側への姿勢は、中パ経済回路の強化、すなわちパキスタンのアラビア海のグワダル港から物資を中国本土へ運べることとなる。インド洋ルートを使わなくても済むのだ。との筆者の問いかけに。識者は「もの事はそう簡単ではない。この経済回廊は、パキスタン国内でも治安の悪いことで有名だ。国内の民族紛争地域である。地方は、中央政府に異議申し立ての声は常に大きい。中央政府と親密な中国へも敵対的だ。中国人殺害事件もたびたびだ。ロシアは伝統的にインドへの軍事品輸出が大きい。かって痛い目に会ったアフガンから一歩引いて、漁夫の利をどうやってつかもうかと構えているのだ。
また、中国の政治体制をよく考えてみるがよい。中国共産党組織がすべてを支配、指導する独裁主義国なのだ。一方、タリバンはじめアフガン側のグループは、宗教が第一にある。政権が宗教の権威の上にある中国とは水と油の関係だ。当初は、政権発足のために経済的利益のために中国と手を握っても、いずれ衝突するだろう。中国もバカではないので、これを計算済みだろう。
恐れるのは(識者及び米国が)、アフガンの治安がまた混迷に陥り、20年前の反米イスラム主義、過激派の世界での再びの台頭だ。


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