中国がより強権的になるなかでどう生きるか
中国は千変万化するので油断はできないが、中国の標的が最近日本から他の国へ移りだしてもいる。80、90年代から最近まで、カナダは先進国の中で一番中国の優遇を受けていた。日本が言うとすぐさまきつい文句が来るものを、カナダが言うと「まあしょうがないか」となった。それで色々助けられた。ハリ治療にかかる海外の人は、中国は針の使いまわしをするので必ず自分で針を持ち込んで医者にかかれ、などとのお触れを大使館が出したりしてくれた。筆者も個人的にカナダの外交官に助けられた。夏になると、突如事務所の水道が断水する。昼間誰かが使用してキチンと閉めなかったせいで、夜中にお前の事務所は水浸しだと起こされた。事務所のかたずけは何とか済ませたが、階下に水が漏れているようだとの知らせを受けた。急いで階下のカナダの外交官宅へ行くと、ご主人は出張中であったが、奥様がおられ「うちは大丈夫です」「中国はいろいろ思いもかけないことが起こりますから、お互い大変ですね」とかえって慰められた。
今、そのカナダが目の敵にされている。カナダが米の要請に基づきファーウエイの副会長を拘束したからだ。同副会長は、対イラン制裁逃れで銀行に虚偽の説明をしたとして米で起訴されたのだ。その米への引き渡しは今審理が大詰めを迎えている。なんでもありの中国はカナダ人を人質に、麻薬密輸罪での死刑判決とかスパイ容疑での懲役刑などやっている。感心するのは、カナダは毅然として中国へ対応しており、国民も支持していることだ。日本なら、米も横暴すぎるとか、中国に少し譲歩して人質を助けるべきだなどの論が出てきそうだ。
日本の世界への人的貢献は、カンボジアでの中田青年、アフガニスタンでの中村医師など極めて限られた人達だが、90年代調べた際、カナダは日本の3分の1の人口にもかかわらず、600人以上の国際貢献で人命をささげている。日本も真に自由と民主主義を掲げるのなら、カナダを支援し、中国当局のこうした理不尽なやり方に静かにしかし毅然と注文を付けるべきなのだ。


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